[尾下研究室][研究テーマ] [English]



動作データベースと自然言語からのアニメーション生成システム

Motion Database and Animation from Natural Language Texts



[mpeg (42,059 KB)] demo animation (mpeg1, 42,059 KB)
 近年、TVや映画等のメディアにおいて3DCGによるアニメーションが普及化している。映画の分野においては全編が3DCGのアニメーションという映画も数年程前より登場し、現在ではよりリアルな3DCGアニメーション映画が作られている。それにともない、アニメーションでのキャラクタの動きも大量に要求されるようになり、作成の手間暇も増大している。 そこで、最近は映画等で一度使用した動作データを使い捨てにせずに再利用しようという要求がある。その実現法として動作データをデータベースで管理する方法がある。しかし、動作データは動作を行うキャラクタやその時の状況によって多様に変化するため、管理を行うことが困難である。例えば同じ「歩く」動作でも、一般の成人男性と老人の「歩く」は基本的に違った動作である。また、同じ成人男性の「歩く」でも、「楽しそうに」「悲しそうに」等、その時の感情的な要素や、「ゆっくり」「速く」等の動作の修飾要素が加わることにより、動作は微妙に変化する。

 本研究では、オブジェクト指向の継承という考えを導入することで、キャラクタの階層構造を効率的に管理する。また、動作データの付随情報として、自然言語学の格フレームという概念を基に定義した動作フレームを与えておく。これにより、文章から適切な動作データの検索を行うことを可能とし、大量の動作データを管理することができる。本研究では、このような動作データベースを用い、容易にアニメーションを生成するシステムとして、自然言語によって記述された文章を与えると、その文章に対応するアニメーションを自動的に生成するシステムを開発する。

 本システムの応用例として、映画の監督が演出を行う際の参考として、脚本の文章からそのまま簡単なアニメーションを作成することや、一般人向けの娯楽用のツールとして利用することも期待できる。


 発表文献


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